からくりアルバム

2002年12月31日

茶運び人形



 学研のヒット商品?の大人の科学シリーズ第8弾「大江戸からくり人形」を
霞ヶ関の書店で発見し、そのまま入手してしまいました。

 ご近所の酔考さんからのご推薦をいただいていたのですが、実物を見ること
は全くなくて記憶から消え去ろうとする寸前の出来事でありました。説明書はや
けに詳しいので組み立てるのを年末の作業が終わってからということで控えてお
りましたが、作ってみると大変簡単です。大人と云うよりも小学校高学年になる
と充分作ることが可能なからくりです。構造は、ゼンマイのエネルギーを時計で
用いられているテンプでゆっくり解放してお茶を運ぶのです。
 20数年前に法政?の立川先生がお茶くみ人形を復元した経緯を書かれたから
くりという現代本を手に入れました。この中に機巧図彙(からくりずい)とい
う江戸時代の本を紹介してあり、この本の中で惹かれたのが唐子の宙返り人形で
す。その次は、空気圧を巧妙に利用した自動噴水器でした。これなら作ることが
出来ると思って取り組んだのが自動噴水器でした。オリジナルは九谷焼の洗杯器
ですが、こちらは空のヤクルト・ジョア2個とストローで挑戦し、見事に完成し
た記憶があります。子供が大きくなったら小学校の宿題にと思ったものの実現せ
ぬままに時間が経過してしまいました。そんなことを思い出させてくれるからく
り人形でありました。

       <テンプの歯車>

 元来のお茶くみ人形は、江戸のからくりでありますので欧州のオートマタに比
べるべくもないのは当然ですが、この仕掛けを全て木製でゼンマイを鯨の髭で作
り上げたあったことにはある種の驚きを感じます。
 今回の模型は、ゼンマイ以外はプラスチック製です。歯車やバネがまだ馴染ん
でいないようなので動きはぎこちない状態ですが、しばらくするとまともになる
と思います。大量生産品として見せないように巧く設計してあると思います。
 10年ほど前、天賞堂でこの本格模型を見たことがありますが、こちらは完全復
元模型でかなり大型で3-4万円したと思います。それと比べれば手軽に楽しめる
からくりです。定価は、\5.9Kでした。

 ご覧のように着物を着た可愛い姿は、置物として楽しめます。写真の出来が悪
いのでそのうち差し替えておきます。(2002.12.31)


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