思い浮かぶことども
2011.11.6 東日本大震災模様と原発事故の課題(3) |
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この辺で震災の話は終わります。まき散らされた放射性物質の処理、原子炉の低温化などまだまだ道は遙かですが、千里の道も一歩からと云います。 是非とも後戻りしないように進めて欲しいと願っています。 当時の原文を使ったものの曖昧な箇所も多かったので一部見直しております。
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3月15日(火) 原発トラブルの終息を願う
つい書いてしまうのが原発トラブルの対応。総理大臣が対策本部長、東電社長と官房長官が副本部長とのことですが、いつかどこかで自分の周辺で経験した光景のようです。 というのも コンピュータシステム開発には付きものの大トラブル対応とよく似た現場の構成と雰囲気に感じます。 船頭多くしてシステム復旧はならず。会社のトップが続々詰めかけて「どうした」、「どうなってる」、「何時治る」という中味を知らない外野席からの発言は五月蠅くて作業を止めるものです。 その一方で現場サイドは不眠不休、目先の対応に追われてしまい、俯瞰的なものの見方が出来なくなっていると思います。 よく分かっていない人が事故状況を説明するから要領得ないものとなり、不信感と不安感を植え付ける見本のような政府、東電の記者会見です。 そんな不評もあって政府が旗振りするぞということになったと思われます。いまだに機能していないようですけど。
この原発は昭和47年頃のもののGE製のようですが、どのような構造を持ち、その弱点をも熟知している人は当時設計した人達でしょう。 四十年にわたり引き継ぎに引き継ぎを受けているうちに設計の本質が伝わっているのかは定かではありませんが、当時の関係者を急ぎ召集して検討すべきだったと思います。 この時代は私なども新人の駆け出しでしたから本質が分かっているのは70歳代の皆さんだろうなと思います。東芝や日立辺りの人達なんでしょうか? 細かいことを思い出して助言をしていただきたいものです。(きっとやっておられると思いますが。)
なぜこのような構造にしているのかを理解していないとなかなか対応できないトラブルのような気がします。それもバックアップ系という普段は動かさない部署ですから尚更です。
趣味で蒸気機関車をやっているものだから高圧ボイラーに大気圧の水を注入するだけでも気を使うのですが、格納容器の高圧に打ち勝って注水するにはよほど余裕を持ったポンプ系が必要だと思います。「圧力が高くなってしまい水が入らない。」という報道は理解できません。配管がつぶれているのでしょうか? まさか最大圧力に負けてしまう低圧力用ポンプではないでしょうね。
とはいえ、周囲が騒げば現場は混乱するものです。 実務を分かった人を客観的な目で見る立場に据えて対応すべきですが、今更云っても仕方ありません。 話は変わりますが、その昔に大きなトラブルが発生した際に時に遊び人と思っていた人が見事に問題を解決していく様に遭遇したものですから遊軍というものの大切さを感じていました。重要システムであればあるほど必要な部隊ですが、常識人にはそれを理解しがたくて、つい手駒にしてしまうのですけど。 この時の太っ腹な上司をいまでも尊敬しています。こんなことを思い出しました。
現場サイドでは玉葱の皮を一枚ずつ剥いて本質に迫っていくような状況かも知れませんが、何とか根気よく解決し原子炉の冷温停止に持っていって貰いたいと思います。 原因と責任追及、そして今後の対策はそれからです。余計な議論は避けたいですね。
3月16日(水) さて原発事故この先どうする!
関東に住む身として原発事故の動向が一番気になります。 津波に遭った人のご苦労もさることながら目に見えない放射能の動向には極めて神経質になります。 秋葉原でガイガーカウンターキットを買っておけば良かったというのが正直なところです。
いずれにしろ、現場ではなく安全地帯から指揮しているのは、かっての大本営のようだと感じるのは菅本部長以下の対策司令部であります。 現場を大所高所から眺めて的確な指揮のできる体制・場所ができているのでしょうね。 官房長官一人で報道対応しているように見えますし、「大丈夫だい。」発表が繰り返されるうちに気が付けば最悪の状態になっています。 マスコミはなかなか云いたがらないのですが既にスリーマイル事故以上のレベル6になっていると感じています。情報公開といいつつ庶民を心配させないように話すということは大本営発表そのものでしょう。
また、前にも書いたのですが、原因、責任論は落ち着いてからでいいので、徹底的にやって貰いたいと思います。風当たりが無くなったとほくそ笑んでいる大相撲も同類項と思いますので、こちらもお忘れなきように。
今回あからさまになったのは東電の良きに計らえ体質だと思いました。この事故がなければ世界に冠たる電力企業で済んだのかも知れませんが、あなた任せの知恵のない体質がバレバレになりました。「知識はあるけど知恵がない」のが一番駄目と思っているのですが、まさにこの見本ですです。 「オール電化」など吹っ飛んでしまえと感じた次第。ほかの電力会社は大丈夫なんだろうか?
それにしても記者会見を含めて経営陣以下の知恵の無さを感じる事故です。現場で頑張っている社員や協力会社、自衛隊員等々の爪の垢を煎じて飲んでもらいたいものです。というと本当に煎じて飲む体質なのかも知れません。(笑)
もう一つ、事故対応は知識の少ない官房長官任せではなく知識と現場指揮能力のある専任の長官を任命して指揮させないとまずいのでは無いでしょうか? いつの間にか本部長も見えなくなった体制よりも東電からの副本部長を逃がさぬように隣に据えての指揮に変えましょう。 それに、衆議員議員が沢山いる与党だから人材豊富、専任長官を出せるのではないのでしょうか。(苦笑)
大変腹立たしく、現場への押しつけが見え見えの今回の事故対応、修羅場をくぐった大プロジェクトを回せるような人が必要。 これまでの東電のコメントを視聴した範囲では間接的報告にオブラートを被せているようで我々も大変不安です。そのような元請けに使われる現場の協力会社はたまらないだろうなと感じます。実務部隊が直接状況を説明してくれたらもっと分かりやすいと思います。 職位での体制を作っていませんか? 現場指揮をやるのであれば協力会社を含めた人選と部隊構成だと思いますが、現場が見えないので何とも云えません。
この難局を乗り切るには現場の第一線部隊の努力のたまものなので是非やり遂げたいただきたいと思います。国家的に支え得ていくのが政権与党の役割、見栄えのいい場面に現れるのではなく腹を決めて縁の下の世界にも出て欲しいものです。 既に一週間近くなる事故対応です。交代要員を全国規模で整えるのも急務であります。 以前書いた多方面の戦いを仕切ることの出来る指揮官が必要であるとはまさにこの局面のことです。 |
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