5年ほど前に中古カメラ屋で偶然入手し、それ以来愛用している超小型双眼鏡です。 手のひらにすっぽり収まり携帯性抜群です。
<中央のダイヤルで合焦し右側の対物レンズで見え方のバランスを取ります>
革のハードケースは、煙草入れにしてもいいような職人技の製品です。ケースなんか どうでもいいという方もいらっしゃるかも知れませんが、本体保護には必須アイテムで す。私の場合は、中古カメラを買ったら必ず革ケースを手に入れて撮影には携行する ようにしています。最近雑になっておりますけど。(汗)
<商標のカールツアイスイエナとTHEATISというのは製品名>
ところで肝心のこの双眼鏡は、ニコンのお手本となった独逸のカールツアイス製品で す。イエナという記述があります。これはカメラの聖地イエナのことです。どうやら戦前 から戦後にかけて作られた製品のようですが、製造された時代はちょっと分かりませ ん。映像は若干経年変化が見られますが、鮮鋭です。単純な素抜けのレンズではなく プリズムを用いた本格的なものです。 最近見つけた「双眼鏡が好き」というサイトでは、小型化、薄型化のために、シュプレン ガー・レーマン・プリズムという珍しい形のプリズムを使っているという記述があるのを 見つけました。そういえば、この双眼鏡の他にZeissとLeicaの製品を2、3台持ってい ることを思い出しました。カメラに装着すると400mmの望遠レンズに変身するプリズム 式単眼鏡もありました。これらは後日紹介することとします。(いつのことか分かりませ んけど) この製品で最も感心するのが近距離でもピントを合わせられることです。最短距離 は、50cm程度なので博物館や美術館での鑑賞には最高です。最近には観賞用として 単眼鏡を推奨しているようですが、双眼鏡での鑑賞が手元に持って見つめているような 立体感を感じ取れます。これと同等の製品はまだ新品のものは見たことがありません。 人に全く譲る気の起きない逸品であります。(2004.4.4) |
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