GWR Castle製作記録

2010.5.10 製作の始まり


 毎回製作をはじめる時は思い悩むのであるが、今回もちょっとだけ悩んだ。実はこれまでの機関車を幾つか整理するつもりでヤフオクに手を染めてしまい、比較的新作のD51半流線型を旅に出したのである。D51は、ひょんなことで作ることになった機関車であったが、やはり我が鐡道には長居しなかったのである。 野球で云うトレードみたいなことになってしまったのである。

 トレードであれば代わりがいるだろうと云う話でもないのであるが、このところ「からくり作業」から遠ざかっているのも悪かったのか、アスターホビーを訪ねた際に仕入れた情報からGWR(Great Western Railway)の代表的機関車 4−6−0 Castle を入線することにした。 同社からは19年前にCastleの後継機であるKingが世に送られているのであるが、その前世代機が今頃出てくるのである。歴史の流れとは逆であるが、それが可能なのが模型の世界である。それに機構的にはKingと同じ四気筒機関車なのである。写真はアスターホビーのサイトから引用させていただいた。先台車の上部に外側シリンダーと同じエンジンが二基隠されているとは最近まで知らなかったのである。この仕掛けを模型化したアスターホビーはとにかく偉いと思う。 私には自作するなど全く不可能なメカニズムである。



 以前作った英国鉄道最強の機関車であるLMS Duchessのルーツとも云うべきこの機関車に着手できるのは何よりなことと勝手に思っている。 この歳になって英国蒸気機関車の系譜を辿りその技術の重なり合いにすっかり感心しているのである。 会社間の競争はやはり技術を極限まで伸ばすようである。 國有鐡道の期間が長かった我が國鉄での蒸気機関車が米欧に比べるとモノトーンであるのは独占いや独善的に開発を進めたせいであろう。 その範をいつの間にか英吉利から独逸にしてしまったことにも大きな原因がありそうである。 その國鉄は大赤字で沈没してしまったことは歴史が証明したのである。まるで先の戦争の枢軸同盟の結果を見る思いである。 借金を国民に押しつけて経営者然とされるのは止めて欲しいと思う(昔の)偉い方々である。 今の政府でもこれが起きぬとは限らない。 いや、國の尊厳をどこかに捨ててしまっているようなのできっと起きることであろう。

 それはさておき、欧米においては國ごとに機関車の特徴は様々である。 そのような國々が、EUとしてひとまとまりになること自体無理なような気が気がしてならない。蒸気機関車という典型的なアナログ機械の仕組みを知れば知るほど自分で納得してしまうのである。

 ところで、前置きが長くなってしまったが、Castleの機材は五月連休前に到着していた。 ところが諸事多忙でそのまま放置でて今日に至っているのである。 まだ何を始めたわけではなく不要な梱包材を取り去り、組み立てに使うビス類を整理した程度である。これから製作環境を整備するというまさにスタート地点である。 このような様子では完成まで何ヶ月かかるか分からないのであるが、例によって周囲に起きたことどもの記録も取り混ぜて製作記録を始めて見ることにする。製作の門出の日はちと重い健康診断の日、さて何が出るのかよく分からないもののこちらは明るく出発である。(苦笑) 





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