横須賀にドックが設けられたのは明治ではなく、そのちょっと前、幕末の偉人 小栗上野介がフランスの協力で礎を築きました。小栗氏の夢は江戸幕府とともに消え、彼はまた非業の死を遂げてしまいました。 ところがその事実を忘れていない人もいたのです。 日露戦争終結後、連合艦隊司令長官だった東郷平八郎元帥は、日本海海戦に勝利できたのは小栗氏が横須賀にドックを建設していたからであると感謝状を届け、小栗の名誉を回復したのです。 このような明治裏面史を小栗氏ゆかりの酔考さんおかげで知ることが出来ました。 群馬県旧権田村の東善寺で東郷さんからの感状を見せてもらった次第です。 前置きが長くなりましたが、JR横須賀駅前に出来たヴェルニー公園の展示記念館にはオランダ製スチームハンマーが展示してあります。 このハンマーは明治から平成まで海軍工廠、米軍の工場と使い続けられ、つい最近役目を終えたとのことです。 蒸気で動く機械の寿命の長さには驚かされます。 小栗上野介とヴェルニーの胸像が公園に並んで建っています。 彼らが横須賀市にとって重要な人物ということのようです。 「偉人 小栗上野介罪無くしてここに切らる」という権田村・烏川畔の石碑に記された無念の思いがやっと晴らされたようで、ゆかりの方々が喜んでいることであろうと思いました。 小栗氏はドックを作ることに専念し、江戸幕府の黄金はここに消えてしまったので黄金の埋蔵金なんてあるはずがないだろうと俗なことも考えました。(汗)
 このハンマーは、1865年ロッテルダム製でした。巨大な機械なのでデジカメには入り切りませんでした。
 大小二基のスチームハンマーが動作模型とともに展示されています。 蒸気機関と聞いて反応する方は見学にお出かけ下さい。(笑)
 展示室からは港に停泊する護衛艦が見えます。今年は切符が手に入りそうになく3年前に感激した観艦式へは行けそうにありません。残念。 この日、横須賀へ帰投する潜水艦を目撃しました。珍しい光景なので掲載してみました。

|
|