からくり日記

1995年08月28日

器械体操人形

 セルロイドの人形が鉄棒にぶら下がりくるりくるりと妙技を披露するゼンマイ巻きの玩具をご存じの方も多いと思います。この人形を見たのは、小学校へ行く何年か前だと思います。近所の遊び仲間の家に遊びに行くと玩具箱の中には、ハーモニカやらピストルやら汽車やらが沢山入ってました。その中で特に興味を引いたのが器械体操人形でした。普通のゼンマイ玩具と異なり動きに規則性がなく、蹴上りしたかと思うと大車輪を二三回繰り返し、そのうちに前転へと連続技を見せてくれます。ゼンマイが弱くなってくると動きもゆっくりとなりますが、小技に切り替わって運動をしてくれます。
 この玩具の仕掛けは単純です。ゼンマイが駆動するクランクが人形がぶら下がる鉄棒を回します。鉄棒の一端には錘の付いた棒がありクランクの回転と錘付き棒の角度によって人形の回転速度が変化するようです。この微妙な違いで人形の動作が変化しているのでしょう。でもその当時は、からくり仕掛けを考えるよりも生きているように動く人形を飽かずに眺めていました。以前世界最強を誇った体操ニッポンの姿を彷彿とさせますので、この玩具は今でも好きなものの一つです。
 その後、この玩具を買ってもらいましたが、機械部よりも先にセルロイド製の人形が分解してしまい不思議に家に残ったものがありません。
 ここまで書いてるうちにこの玩具で遊びたくなってきました。また探したいと思いますが、どこかに売っているお店がないか、教えていただけませんか?(1995.8.28)







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