紙工作・軍艦「高雄」製作記
7/23の夕方は早めの帰宅だったので残りのフレームを切り出して船体の組立が出来る寸前の状態にした。じーっと眺めているとこれらの中でこのまま組み立てても支障のないものがあるのに気付き、つい手を出してしまった。カットマットの升目を利用し、フレーム同士が直角になるように糊付けを始めた。使用したのはホワイトボンドである。固まるにつれて歪みが出るが、水分による紙の曲がりであれば無視することにした。櫛形に組み上がると意外にしっかりしてきた。船体と接着すると更にがっちりなりそうなので安心した。 組立が佳境に入る前に説明書を真面目に読むことにし、手順の再チェックをやることにした。これまでの進め方はまだ序の口なので問題ないのであるが、やはり勘所があるようだ。特にこの箇所ダブルと指定してある部分がある。つまり紙を2重にしろということである。全体を読んでおいてポイントにマーキングすることとした。すると、艦橋の組立説明が極端に詳しく重要な部分のようである。書いてあることを頭に入れて取り組まなければ何回も再印刷を繰り返す羽目になりそうである。
「どのような艦橋ですって?」 「海上自衛隊の護衛艦・こんごうやきりしまの艦橋を見るとこの艦のDNAを明らかに継承していると思います。イージス艦のデザインを70数年前に先取りしていたように思えます。電探すなわちレーダーの無かった時代ですから、その艦橋は更に高く、窓が三段重ね、その上にレンジファインダー・測距儀が載っているのですからビルが浮かんでいるようなものでしょう。」
<特徴ある艦橋、紙製です。巧く作ることができるか心配です。>(購入CD-ROMより)
「大砲の飛距離に合わせて艦橋を高くして測距儀を載せるものですからもう一つ入手したペーパークラフトの戦艦扶桑の艦橋にはパゴダという名称が与えられています。こちらの艦橋は余りにも複雑で天を突く高さなのでどうやって組み立てるのか今のところ考えないことにしています。(笑) 」 「余談ですが、建造当時にはこの扶桑は超弩級戦艦と呼ばれました。今でもすごいという表現に使われることがたまにあるようですが、これが語源です。超弩級とは、って。当時の英国最新鋭戦艦のドレッドノートを超える船という意味です。この頃から軍備拡張戦争への道をひた走ったわけです。」 「紙の戦艦だったら戦争できなかったのにね。(笑)」
<イージス艦きりしま 特徴ある艦橋が高雄とよく似ています>
「あ、そうそう、マスト用の細いピアノ線やアンテナ用の糸も準備しておかないと。自慢じゃないけど軍艦を作った時にアンテナ線を張ったことがありません。チャレンジしてみます。」
しかしながら、60cmを超す大きさともなると組立場所をきちんと確保するまではしばらくお休みになりそうな雰囲気である。(2004.7.26) |
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