からくり鐡道運転日誌

2/6北裏鉄道運転会


 一月を風邪で欠席したので今年の初運転会である。早い時間に伺うつもりが、家人が旅行中とあって家事繁忙。 いつもと変わりない時間に出発となってしまった。前日、準備していたまではよかったが、慌てて出たせいか通勤定期を忘れて不自由な吉祥寺までの行程であった。

 会場には既に板橋さんや神田さんが運転中である。でも寒風が災いしてなのか会員の数が少ないようである。 神田さんはスクール改造の欧州型で走行中で相変わらずきれいな列車編成には感心させられる。板橋さんはNYCハドソンを単機走行中であるが、いつもになくおとなしい走りである。冬のガス缶、不安がよぎる。というのも今日の愛機は、ガス炊きのC622である。でもこれには蒸気ヒーターがついているので何とかなるだろうとたかをくくっていた。
しばらく運転していなかったC622は、すっかり缶炊きの要領を忘れていた。炎の大きさは果たしてこれでよかったのか? 蒸気の上がり方がいつもになく遅いようである。前回はするすると圧力があがったと思うのであるが・・・・・・ 「いかんなぁー」と独り言が出てしまう。結論から云うと第一回目のセッティングでは二つ間違っていたようである。一つ目はガスの炎が小さかったこと。二つ目はガスの注入不足だったことだ思われる。寒い日に夏と同じ感覚で準備するのはいけないようである。特にガス注入はガスボンベとテンダー内タンクの温度に注意である。ボンベは暖かく、ガスタンクは冷やす。であった。

   <C622が何とか走り出しました。>

 一回目は缶の圧力が上がり切らぬまま走行させたが、火力も小さかったこともあり安全弁が吹かなかった。おまけに予想外に早くガス切れとなったので早々に運転を打ち切ってしまった。
その点はズビさんのRoundhouse製ラジコンタンクの走りはガス釜というのに快調である。4chラジコンで自由自在の機関車には感心させられる。ダミーであるがドレイン弁から蒸気が噴き出す様を演じてくれる小憎らしさである。こんな機関車が日本で自由に手に入るといいなと思った。アスターが代理店を演じる解もありなのかなとよからぬことを思ったのである。

 昼食中は反省点を噛みしめて午後の運転に望むこととした。が、食事後一斉に運転が始まりちょっと待ち合わせることとした。その間の目玉はアスターの玉田氏が持参したLMSプロトタイプのDuchessである。手際のよい準備でお手洗いから戻ると既に走り始めていた。

  <取り込みをミスっていますが、ダッチェスの雰囲気はいいですね。>

10両ほどの客車を曳いて小気味よいドラフト音を響かせながら快走している。明らかに普通の機関車と異なるドッドッドというような排気音であり、これが四気筒の音かと感心してしまう。見た目はおとなしい雰囲気の機関車なのであるがどうしてどうして凄いパワーを持っているようである。バークシャーもいいけどこれもいいなぁーと思った。カミさんはきれいな色の英国型機関車が好きなのではないかと馬鹿なことを考えてしまった。(笑)


板橋さんは無言のままDuchessの走りを眺めているようであったが、その胸に去来する思いを当日のHPに吐露されていたのである。

    <快走するDuchess 素晴らしいドラフト音でした。>

 さて、ガス注入にはたっぷり時間をかけた。水も十分である。点火して弁を開き加減とし燃焼音が聞こえる程度とした。この機関車のガスバーナーは大変良くできているのでClimaxのものと燃焼パターンが違っている。笛のようにポーッと云う燃焼音が出れば良しとしていたが、C622は家庭のガスコンロみたいな燃え方をする。まあ、これでいいだろう。そういえば板橋さんのNYCハドソンからは景気のいい燃焼音が出ていなかったようである。
圧力の上がり方が午前中より良さそうである。しかし、隣で昇圧中の岩岡さんのカドが先に動きそうである。やっぱりアルコールに負けているようである。ガスタンク内を暖める蒸気ヒーターを開いているもののやっぱり冬場のガス炊きはおしとやかのようである。5分?ほどでやっと安全弁が吹く。4kg/cm2での出発である。その前に徹底的にドレインを使うことにして全開、半開と試してみると見事に水が排出され、煙突からお湯の噴水が出ることがない。この仕掛けは冬場には最適である。YLSCからの見学者・片岡さんご一行もしきりに感心しておられた。
 ここまで徹底すれば大丈夫であろうとドレイン弁を閉じ、改めて加減弁を開くと実にスムーズに発車する。あまりにも静かなので物足りない。この機関車は力がありすぎて単機運転はドラフト音もなく面白くないのであるが、午前中の不調がトラウマとなって車両連結を断念し慣らし運転に徹した。直径15mmのピストンのパワーは他の機関車を寄せ付けないはずであるが本日は仕方がない。弁をカットオフしてもドラフト音はほとんど聞こえない。Duchessの音を聞いた耳には物足りない。それはともかく、今回はガスがなくなるまで安全弁を吹きながら走っていたので燃やしすぎかもしれない。ガスコントロールがうまくできぬので工夫を要する。燃焼は良好である。チェックバルブは前閉にしていたがボイラーの水が溢れることはなかった。それでもちょっと水位が上がったのでちょうど加減よく作動しているようである。運転回数が増すにつれて次第に安定してくるから不思議なものである。それでもまだ走り込みが足りないのであるが今年は運転会で更に走り込ませたい。

  <運転を終わって記念撮影の楽屋裏の撮影です。>

二月の運転会が終わったものの家事多忙のため記録をまとめるのが後手後手となっている。決してさぼっているわけではないのであるがギアがローのままで、「まーいいか」という精神状態が続いているようである。はやりの男性更年期というものかもしれない。(汗)
もっと趣味に力を入れて諸問題を払拭したいと思う。(20050214)







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