からくり鐡道の仲間達

2005.11.10 レール清掃車(Nゲージ)


 まともなレイアウトが存在しないのに、レール清掃車をからくり度に惹かれ導入してきました。TOMIXの2種類だけですが、意外に愛着があります。
 10年以上も前だと思いますので2両編成の線路検査車はすっかり古ぼけてしまいました。線路を鑢(やすり)の車輪で削ってしまうという乱暴なものですが、それなりの効果があります。2軸の車輪が進行方向と逆回りをし、推進用の車輌で押しながらレール表面を磨いていくわけです。清掃をしない場合は普通の車輌に転換するために台車毎取り替えます。こうすることで普通の運転も楽しむことができます。
この列車は、6年ほど前に廃止してしまった楕円のレイアウト上をレールがピカピカになるまで磨いて走っていました。最近は手に取ることもなくケースの中で眠っています。
 3年ほど前に入手した車輌は、TOMIXの第二世代の清掃車です。こちらはからくり度満点に変貌しています。扱いが複雑なので子供が扱うには難しいかもしれません。
ある時、あぶく銭を手にしたので思い切ってスケルトンと青色塗装の普通型の2種類を求めてしまいました。(笑)
一見背の高い欧州型ディーゼル機関車のようです。レール清掃は、アダプターの取り替えで3種類の清掃方法を選択できます。
車体の中央にモーターを縦に内蔵していて回転軸にアダプターを取り付けます。大柄な車体は細かいメッシュの窓付きになっており中はがらんどうで下部で吸い込んだゴミを溜めるようになっています。大きな車体は、その殆どがゴミ箱なのです。
最初の清掃機能其の一は、走行しながらモータ軸に着けた吸い込み用ファンで線路上のゴミを集めることです。線路敷設後のバラストやシーナリィ用の色つき粉等を見事に吸ってくれました。手の届かない場所の清掃に役立ちそうです。ただし汚れたレイアウトでも線路に限られるのが難点です。(笑)
 次の機能は、線路の研磨です。円盤型アダプターをモーター軸に装着し、これに紙鑢を張り付け円盤を回しながら走行させます。円盤は柔らかなスプリングで押さえつけられているので線路の凹凸に追随して研磨するので気持ちよく光っていきます。
 最後の機能は、レールクリーニング液での清掃です。コンセプトは、車体からにじみ出させてスポンジ経由で線路に塗布したクリーニング液を回転円盤に張り付けた布で拭き取る仕掛けです。これがうまく働くために面白い工夫をしてあります。車体の上部のキャップを外すとクリーニング液タンクがあります。この中にメーカ指定のクリーニング液を注入します。タンクの中には液が一気に流れ出すのを防ぐために真鍮製の弁が入っているという凝りようです。 クリーニング液はタンクの底の穴から床板に円弧状に装着したスポンジに浸み出して線路に塗布され、これを回転する円盤が拭き取ります。
小さなレイアウトでの運用ですが、しばらくぶりの運転の前にこの車輌を出線させると効果を発揮してくれます。特に手の届かないトンネル内の清掃には便利です。
 肝心なことですが、清掃車は自走できないので他の機関車で推進します。清掃車には強力なディーゼル機関車が似合いますが、蒸気機関車が主流のからくり鉄道にはしっくりきていません。汎用性を考えるとデザインにもう一捻り必要かなと思います。でも、世界の中でこのようにオリジナリティの高い貨車を売るのは日本だけなので次を期待しています。
余裕ができたら推進用のディーゼル機関車を自作するつもりですが、工作台から遠のいているので何時になることやら(汗)(2005.11.10)







トップへ
戻る
前へ
次へ