からくり日記

2005年10月16日

新しい車が来た

 車は運転しないものの機械は好きである。それに仕組みもある程度分かっているのでカミさんよりも整備の腕は上であろう。とはいうものの我が家に車が来たのは比較的遅い時代であった。最初は、目立つから事故も少ないだろうと黄色のワゴンタイプ日産サニー35RE?であった。これに5,6年乗っていたと思うのであるが、水泳仲間から黄色いカエルと呼ばれるのを嫌ってカミさんが大英断をしたのである。BMWを買ったのである。むろん大型車を買えるわけがなく、318iという3シリーズのボトムにある1800ccのものが家に来てしまったのである。今から11年前のことである。
ズシンという音で閉まるドア、硬めのクッション、ブィーンという独特のエンジン音は、柔らかさ、静かさへ向かう日本車とは対極をなすというのが最初の印象であった。
この車にしたもう一つの理由は、耐衝撃性である。当時の日本車はこの点で一歩遅れていた。このとき既に助手席までエアバックが装着されていた。見えない部分ではまだBMWが先行していた。もしもの際の保険も考えてこの車を選択し、11年大過なく過ごせたのは幸いである。

 今年の車検を前にしてカミさんは何を思ったのか古い車を倅に格安で買い取らせて、新型の320iを購入したのである。330,325を選択する解もあったのであるが、330は高価で走りが暴走族の感触だった(カミさん曰く、急加速に昔、義弟の乗っていたマツダ・サバンナをイメージした。)ので遠慮したようである。普段の街乗りを考慮すると燃費のいい320が良かろうという営業マンの薦めもあって4気筒2000ccにした。先日熱海まで同乗したのであるが、200cc違うだけでこれまでの318iと比較して余裕のある走りである。高出力高回転域を設定するスポーツモードを使用しないでも十分高速走行に追随できた。 慣らし運転中は、2,000km走行までは4,500回転以下と言うことになっているが、普通のDモードで高速走行しても3,000程度で充分いける。この状態でしばらく使っていけば十分だろう。旧318iの4速と異なり6速のオートマは速度変化も滑らかで納得できる走りだったようである。


 BMW6気筒エンジンの独特の味わいをシルキィーシックスと呼ぶそうであるが、残念ながら今回もこの車には乗ることが出来なかった。それでも前の車に増しての軽快さに喜んでいる家人である。
この際と思いカーナビを新調し、ETCも装着した。 カーナビは、BMWの新コンセプトというi-menuというコンピュータシステムの一部として組み込まれ、エアコン、オーディオ、電話とともに一つのトグルスイッチで一体となって制御する仕掛けに変わっていた。操作してこれは大変であると思った。前世代の車を知らないのであるが、二世代前の車制御システムから大きく変貌している。 カメラで云うとアナログ操作を残していたニコンF4がデジタル満載のF5に変わったようなものである。カメラには車検がないから古いものを使い続ければなんとかなるが、車はそう言うわけにもいかぬから覚えるしかないのである。まずは空調回りから操作を覚え、カーナビへと習熟するように進めているのであるが、まだ自分たちの感覚に溶け込んできていないのでこの先ちょっと心配である。小父さん小母さん世代に大丈夫だろうか?車自体のコンセプトを充分掴めていないせいもあると思うが、トグルスイッチでの操作は馴染むのに時間がかかりそうな気がする。他の車はどうなっているのであろうか。
1930年(昭和5年)頃のカメラは今でも使えるし、修理もできる。この時代の車も同様である。ところが現代のカメラや自動車が70年後維持できるかとどうかはなはだ疑問である。機械製品のあり方を考え直すことも必要に感じているが少数意見だろうなぁー。

 とはいえ総じて軽快感が増しているようで、楽しめそうな車である。(と云うことらしい。)のっぺりしてきた日本車からちょっと離れて横一線プレスでつけたアクセントは一歩先ゆくデザインでありさすがに機械文化の独逸車だと思う。数年後の日本車のデザインを見た思いである。ちょっと誉め過ぎか?
倅は新しい車に乗ると自分の車に乗りたくなくなると云って我慢しているようである。(2005.10.10)







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