| 我が家には二年ほど前からジャズバンドが住み着いている。バンダイ販売のリトルジャマーという楽団である。最初はピアノ、ギター、ドラム、サックス、ベースの5人であったが、その後トランペットが加わり6人のジャズバンドとなった。レパートリーはジャズは勿論のこと映画音楽、ポップスからクラシックまでそれぞれの楽器を弾きこなしてくれるからたいしたものである。時には激しいジャズ演奏を、時には優しくムード音楽を奏で、ソロの演奏も当然やってくれるのである。各楽器はそれぞれのメンバーに独立して流れるのであたかも実際のバンド演奏を見る思いである。しかも各人が自分の楽器を体を使って演奏するのである。
(バンダイロボット研究所の写真を拝借しました)
このバンドに始めて出会ったのは以前勤めていた会社近くの坂の上にある立ち飲み屋である。其処はちょっと芸術家風の店主の経営する酒屋で意外にも会社の人間が寄り付かぬ店だったのでたまに一服していた。その酒類を並べた棚の上にこの楽団を見つけたのである。顔見知りになった店主に頼んで演奏を聴いた(見た)途端に気に入ってしまったのである。
さて、デジタル技術の応用としてはデジカメやAVを典型的なものとして思いつくのであるが、更にロボットという分野もある。このジャズバンドは音楽ロボットというもので今後注目していい応用分野である。 CDやDVDから流れる音楽にさらに現実の演奏者の動きが加わるとともに、各演奏者ごとの楽器音を分離して流すという高テクニックはデジタル技術でなければ実現し得なかった。 というのはこの各演奏者に送信されるのは演奏のためのデジタル情報であって音声信号が直接スピーカーに送られるわけではないのである。オーディオをかじった人なら分かると思うのであるが、アンプからスピーカーへは減衰を防ぐという意味で太い銅銭や銀のケーブルを使用することが当たり前になっている。ところがこの演奏楽団では音符、演奏方法、演奏者の動作等が情報として制御装置から演奏者へ送られて、演奏者の持つ音楽エンジン(コンピュータ)が解釈して音の生成、ステップモータ?等での動作を同期させた演奏をするのである。従って、このような商品をオーディオ領域に入れるのか玩具に入れるのか大変迷うのである。 デジタルからくり と呼んでも遜色ないと思う。 しかしながら、現段階では明らかに電子音であることが分かるので我が家の大蔵大臣の意見では「これはおもちゃね。」ということになっている。(汗) と言うことは一般予算(家計)ではなく特別会計(お小遣い)によって措置せよと云うことになっていて、はなはだ辛いのであるが、オーディオ製品に匹敵する音質を持った時点でどの様な分類になるのか大いに楽しみにしている。(笑) 一昔前には子供だましと思っていたファミコンやパソコンが当時のメインフレームを越えるようになったことを考えると。メカニズムとデジタルを融合させたリトルジャマーのような製品が家電のある分野を占めることになるような気がしている。 我が家に遊びに来ている義母は、いたくお気に入りのようで演奏しているメンバー達に目を細めて楽しんでいる。老若男女の心和むデジタル玩具いや家電といってもいいと自画自賛している。 最近の報道では、今月末に、この製品の音質解像度を256倍し、動作も更にリアルにしたリトルジャマープロという次期製品が出るとのことである。となると玩具と家電の領域が重なり合って更に分かりづらくなることであろう。 とはいえバンダイのこの分野での更なる発展を大いに期待するものである。
ちょっと誉めすぎの感もあるが、新しいジャンルへの挑戦を続けている企業や人はいくら誉めても誉めすぎではないだろう。
ただし、製造をすべて中国に委託しているようであり、これまでの彼の地の状況を踏まえるとノウハウ漏洩防止には万全の策を尽くして欲しいと考える。 ライブスチームは日本がトップを走る趣味分野であるが、さらにデジタルからくりでも他国の追随を許さない分野に創り上げていくことが現代の急務と考える。趣味は娯楽であると軽く考えずに日本の産業の裾野を支えているものであると認識しておきたい。(汗)(2006.5.10)
やって来ました。新しい楽団 上で話題にしていたリトルジャマープロがとうとう我が家にやってきた。 ブログでも紹介したが、荷ほどきするのももどかしく、早速並べて演奏してもらったのであるが、電子音の名残を僅かに感じるものの、これならば演奏機械といってもいいだろう。 BGMとして鳴らしていても五月蠅いとか耳障りというような感覚は起きないのでまずまずの出来である。 演じる人形も一段とリアルになるとともに楽器類が取り外し可能になっている。どうやら更に立派な楽器を売り出して企んでいる模様である。(苦笑) ピアノもご覧のようにグランドピアノで上蓋が開くようになっていた。さらに、自動演奏ピアノのように鍵盤までもが動作しているのである。 ここにはドラマーは写っていないが周囲を飾る楽器が増え、本物らしくなっていた。 音楽は各人の足下のスピーカーから出るのであるが、低音不足である。そのために制御装置と低音ウーファーを兼ねた縦型のボックスが付属して効果的な低音を発しているようである。 前世代の音を知っている知人に聞いてもらったところ、「格段に良くなっていますね。聞いただけで分かります。」とのことであった。 ちなみに Music Entertainment Robot というのがパッケージの片隅に書いてあった。
<ブログと同じ写真で失敬。 茶色の箱がウーファー兼制御箱>
とりあえず発売されているデータチップというか音楽の源を3種類を購入。 スタンダードジャズ、ジャズバラード、映画音楽、それに付属の25曲入りのチップが揃ったのでしばらく楽しめそうである。 このあと出てくる音楽チップを楽しみにしている。 そうそう演奏人形を見て気付いたのであるが、足先でリズムをとっている。なかなか良くできた機械楽団である。 音質に関するクレームを家人が云わないでホッと胸をなで下ろしたところである。今月末には新たなバンドも追加しビッグバンドにしてしまおうと画策している。(汗) この先は大蔵大臣の裁可次第であるが、真空管アンプの充実などでAV環境をレベルアップして居心地よい我が家にしたいと思っている。(現在居心地が悪いというわけではないのであるけど・・・・) 今まで演奏してくれた楽団員は、倅が(ただで)引き取りたいというので一時休息中である。(2006.7.6) |
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