ポッポの煙
すっかり忘れ去っていた文章がありました。ネタ切れの本日、掘り起こして載せることにしました。これを読むと最近は行動力が落ちてきたことを認識してしまいます。自由時間があるから行動するのではなくモチベーションをいかに維持してるかにかかっているようです。2007年問題と期待?されているご同輩連ですが、果たして期待通りに動いてくれるでしょうか。実験台というべき私の行動を見る限り予測は外れるように思います。 中途半端な文章になっていることをご容赦下さい。(2006.8.1)
---------------
3年ほど前の秋の連休(2002年)、二人連れで山梨県清里へ行って来た。髪の長い連れであれば良かったのであるが、いつもの短髪おじさん酔考先輩であった。 それぞれ清里には目的があり酔考先輩は北澤美術館、小生は写真美術館で開催されている蒸気機関車写真展である。それに小海線を走破という壮大な?目的もあった。 この旅では清里駅で多段変速ギア付き自転車を借りたものの写真美術館が傾斜地の果てにあったことで帰路が難行苦行の鮮やかな記憶となってしまった。硝子の北澤美術館や途中でのガソリン補給など色々楽しんだのであるが坂道の辛さのために記憶の殆どがあやふやである。 軽井沢のように明治からの避暑地と、ここ清里のように開拓地がリゾートになった場所とは土地構造が基本的に違うと思ったのであるが、いかがなものであろうか。
蒸気機関車の写真と云えば日本のアマチュア写真は富士山、桜、花々などを配した中を煙を吹き上げての疾走シーンが多い。こんな撮影に成功すると「やったー」と思われる方も多いと思われるし、プロの写真にも似たようなものも数多く見受けられる。 10年ほど前に新宿の本屋でこれらと全く異なる蒸気機関車の写真集を見つけたのであるが、理由は忘れたが買いそびれしまった。その本のことは著者を含めすっかり忘れていたのであるが、この時期のサライに清里・写真美術館での蒸気機関車写真展が紹介されており、それが件の写真であったのである。買えなかった本はO.Winston.Link写真集というのだそうだ。 Norfolk & Western鉄道の写真が殆どであり、お馴染みの大型蒸気機関車とそれを取り囲む人々の生活を見事に写し取っている。国鉄のD51の倍以上もあるY6bという複式マレー型機関車がパイプの一本一本を写真の四隅まで鮮鋭に写されており、ただ者の写真ではない。 1950年代にスピグラにラッシュバルブを50個ほどを同時に焚いて光を全体に回しているので実に味のある写真になっている。蒸気機関車やラジオディズのアメリカ鉄道ファンが見てしまうと忘れられない写真になることは請け合いである。 暖炉の前に大型犬が寝そべり、窓の外には蒸気機関車の巨大な動輪が見えている。鉄道官舎であろうか? 当時の日本では思いもよらぬ光景である。機関車の一部が写真に入っているとニッコリしてしまうのはやはり鉄ちゃんなのだろうか。(汗) ところで、もう片方の写真展は日本のH田氏のものであったが、変にデフォルメされており全く好みの対象外の写真であった。著名な写真家とのことであるが素通りしてしまった。
その後の小海線走破は、一年分ぐらいの登坂訓練のおかげで異様に盛り上がってしまった。幸い連休と云うこともあり呑んでる乗客も多かったので事なきを得たのであるが、酔考さんとすっかり酔っぱらってしまった。ひょっとしたら顰蹙を買ったかも知れないがご当人達は全く気が付かなかった。 日本一の高度路線なので飛行機と同様に気圧のせいで酔っぱらったのであろう。(ということにしておこう。) 近くの座席の小母さん連から「あーら、いい気持ちのようね。」と笑いかけられた。女性から声をかけられるなど近来希なることである。さすがに宴会には参加していただけなかったが、ウチの旦那にも自立したよその旦那衆を見せたいというような雰囲気であった。(笑) 支離滅裂のまま列車は小諸へ到着、後半はすっかり眠りこけていたようである。 佐久の草笛を小諸なる小諸城へ聞きに行ったが、生憎見あたらない。城門近くの蕎麦屋で信州信濃の蕎麦で祝杯を挙げてしまった。 「信州信濃の新蕎麦よりもわたしゃ貴方の側がいい」なんて嘘に決まっている。 「お蕎麦とお酒の側がいい。」などと怪気炎を上げていたようであるが、蕎麦が美味かったと云うよりも願望のなせる技であろう。 (汗) 一泊を希望される酔考さんのご意見を汲み取りもせず一方的に日帰り宣言をした私をご容赦下さい。給料前のつらさをご存じでしょうか(汗) (2005.10.13)
原田さんのペンシルバニア鉄道T1ライブスチーム見学にあたって O.Winston.Link写真集を思い出しアマゾンで見つけてしまった。早速2種類の本を注文したので大変楽しみである。ついでに2006年カレンダーも注文してしまった。
(アマゾンのサイトから拝借しました。 大変楽しめる本です。)
鉄道と生活、このテーマで貫かれている彼の展示会で入手した写真を大変興味深く眺めている。 そうそう、車に乗ったまま屋外で映画を見ているシーンは小学時代に聞かされたアメリカの豊かさそのものである。その背景に大型機関車が走っているのも何とも云えず面白い風景である。今や昔の世界なのかも知れないが、我々もそうなりたいなと目標にしてきた生活シーンである。(2005.10.12) |
|
|
|