クラカメ好きですか


忘れたわけではないカメラ(汗) (2007.11.27)

 季節は早や師走直前、庭先には野鳥の鳴く声が響き渡る昨今です。 この項も書かないまま2年経過していました、前回はちょうど会社を辞める直前で明日への夢を描いていた時期でありました。(笑) その甲斐あって様々なチャレンジや楽しみを得ることが出来ました。が、そのせいでカメラを使うことを忘れたわけではなく、他に優先することが重なったことと、体調不良でさすがに重いものを手にフラフラするのを差し控えることになっていました。 いわゆる暴走のツケがきていたのです。(汗) ということなので軟弱にもデジカメやらケータイやらで風景をコピーする行為に甘んじていたわけです。 中古カメラ市もサボりがちでした。といいつつ行けば何やら手にしていたのですが、使わないままの放置組がチラホラ出ています。

 幸いにも体調が若干復帰したこともあってカメラを再び手にしてぶらり旅模様が増えてきたような気がしています。 以前のように山ほどカメラを持って(汗)歩き回るのではなく、最近気になるカメラを取り出して落ち着いて写していくという初心回帰です。デジカメで写すようにどんどん撮ると云うよりも写す気をかき立てて36枚の中に写し込むというスタンスです。従ってフィルム一本終わらせることの辛いこと。   ついつい日をまたいでの撮影になってしまいます。それだけスローになったのかも知れません。

 こんな様子で町の風景やら庭の植物を撮りためているのですが、さてさていいものが見あたりません。
以前のように数台のカメラにフィルムを入れて混乱を来すという馬鹿なことを避けて、現用機は最大2台という自己ルールで運用しています。もちろんデジカメは記録係で動いているのですからこれでも結構大変です。片やフィルム一本36枚なんですが、メモリ1個で数百枚との併用は意外に辛いものがあります。

という環境の中にあっても気になる最近のカメラ。というか最近使ったカメラを幾つか採り上げてみます。ブログでも似たようなことを書いたのでそちらもご覧下さい。(汗)

 最初は、やっと入手したもののお蔵入りしていたフォクトレンデルのVITOIIIです。 このカメラは35mmとしては珍しい蛇腹カメラです。1年ほど前の中古カメラ市でハヤタカメラの整備済みのを見つけ、速攻で手にしました。


このカメラは知る人ぞ知る秀逸なカメラでクラシックカメラブームの去った現在でもこれを探している人がかなりいるように感じます。 私も先日フィルム数本目の写真を撮り、我が家の蜜柑を写した写真のシャープなピントと前後のボケの素晴らしさに唸ってしまいました。このカメラのレンズ・ウルトロン5cm/f2は、5群6枚構成の変形ガウス型と云われる有名なものです。同じレンズの付いたカメラにプランジャーを押すと折りたたんだレンズが飛び出してくるビテッサがありますが、10年ほど前にこちらでも素晴らしい結果を得ることが出来ました。これらのカメラはいずれも蛇腹の付いたカメラです。特にビテッサはごくごく小さめの蛇腹で折りたたみカメラを実現しているので、云われなければ蛇腹カメラとは気付かないかも知れません。デジカメ全盛の最近でもメカニズムで満ち溢れたスプリングカメラは写したくなるオーラを発しているように思えます。

次の一台もフォクトレンデルのビトマチックIIbです。このカメラはクラシックカメラに魅力を感じさせてくれたカメラで今でもその実力を発揮してくれます。といいながらしばらくの間、ライカやニコンなどに傾斜しすぎておりましたが、今更ながらその良さを味わっています。


写すと云うことに機能が絞られ、ファインダー内の右下に絞りとシャッター速度を光学的に表示するようになっています。セレン光電池の追針式露出計を持っているのも近代的です。しかもそのメータの照明を天窓から取り入れているから驚きます。更にはメッキが強靱なので現在でもご覧のようにピカピカです。これはフォクトレンデル社製カメラ全般の特徴ですが、当時の安かろう悪かろうに近かった日本の安カメラには原価の面で太刀打ちできなかったのかも知れません。 このカメラ以外にもビテッサもお気に入りカメラですが、やっぱりフォクトレンデル製です。どうやら私はこの会社の製品が好きなようですね。 そういえばビテッサは、ウルトロン付きとカラースコパー付きの二種類があることを思い出しました。 もっと使わなければなりません。

更なるカメラは、複雑な姿のバルナックライカです。このところ持ち歩くのは昭和13年製のIIIbです。大戦前夜の独逸が世に送り出したカメラなので品質が安定し大変使い易くなっています。それに底蓋の代わりにピストルという引き金式巻き上げ装置を付けているので更に速写性があります。まあそんなにバシバシ撮って何になるのという向きもありますが、メカ好きなものにとっては一つのお遊びです。(汗) 小型で軽い、沈胴レンズを付けるとあっさりと鞄の中に収まります。このカメラには当時の花形レンズ・ズマール5cm/f2がぴったりです。ということで山崎光に再コーティングをお願いし、現代レンズとして蘇ったそれを装着すると70年余を経過したとは思えぬ写りになりました。 逆光でもフレアが出なくなりました。 こうなるとカメラの進歩とは何だったのかと思わされる逸品です。
このカメラの写真が見あたらず、写真は割愛します。(2007.11.27)







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