
Western Maryland Shay修復記録
やっと分解も終着駅になり、上下構造物を全部取り去ると主台枠が姿を見せる。 この製品は主台枠をこの状態で供給したようなので、これが最初の一歩の姿であ る。恐らく主台枠組立時のトラブルを避けるための手段であったと思われる。 それ はともかく全く火を入れていないようなので車体が奇麗だったのが救いである。 前 部連結器部分は飾りワイヤを除きそのまま使えるので締め直しのみで使うことにし た。 この時期における作業は分解と組み立てが並行して進んでしまったので混乱しそう であるが、全体を見てどのような機関車であったかを理解していただきたい。書いて いる本人も時の経過と共にいい加減な時系列になってしまったと感じている。まあ大 筋では間違っていないのだけれども。(汗)

台車にある軸動ポンプとテンダーの手押しポンプやボイラー注水弁をつないだ注水 系配管を仕上げてから前後台車梁を取り付けた。 センターピンの位置でSHAYの ボイラーは偏心して装着されていることが分かるであろう。 上の銅管はテンダー水タンクから水を吸い込む給水管、下の管は軸動ポンプで加 圧された水をボイラーに送り込む管である。左下に見える部品は加圧水をボイラー か不要な場合はテンダーに戻すための戻し弁である。中央のナットからの管は燃料 のブタンガス管であり梁の裏から上に延びてバーナーにつながるのである。

ところで、この注水系配管が何故かグニャグニャに曲がっていたのは不思議でなら なかった。設計図通りに付けると此のようになるのであるが、ボイラーを搭載する段 になってうまくはまらないのでエイやーっと慌てて曲げたとしか思えない。私にも少々 記憶のある行為であるが、これは凄かった。(苦笑) 注意深く直線に補正したつも りであるが、私の腕前ではこんなもので勘弁して貰うことにする。
此の機関車の問題点は作業を進めれば進めるほど出てきてしまう。時々愚痴が出 るのは勘弁して貰うとして、此の時代のライブスチーム組立記録をHomepageやブロ グで見ること稀だと思われる。これら機関車の新品時代にはこんなネット社会が現 れるとは予想も出来なかったからである。 この観点から ライブ仲間Itabashiさんの Bigboyの再生記録は大変貴重な内容である。更には現代素材を加えて素晴らしい 逸品に生まれ変わろうとしており、大いに期待している。 私のWM-SHAY再生記録 もそうありたいと思うのであるが、なかなかBigboyのレベルには到達できそうにない のが悩みの種である。
さて、台車構造を確認するために台車の分解に取りかかることとした。台車は大きく 二種類に分けられる。先頭の軸動ポンプ付き台車とシンプルな台車二組である。こ の簡単な方から手を付けることとし、まずバラバラにした。分解過程でも軽微である が組み立て方の問題が現れた。

これは、単純な台車。

こちらは軸動ポンプ付き台車である。 いずれも油気は全くなくガラガラと乾いた音がする。締めたネジも全体的に緩く、走 行させたらバラバラになったかも知れない。(笑) ただし、脂っ気がないことで再組み立ては楽であった。しかしながらスルスルと回る ようになるには台車のネジ締めにちょっとしたコツが必要であった。今回は一組の台 車を試行的に組み立てたのであるが、これならばいずれまとめてやっても大丈夫だ ろう。
WM-SHAY再生の第一歩としてはまずまずのスタートとと云うのが今回であるが、気 を抜くと基本的な間違いをしてしまいそうである。 私の場合、仕方もないミスを防ぐ 作業の進め方として、集中力が低下すれば直ちに休止 を繰り返すべきであること を思い出した。のんびりと焦らずやることが一番のようである。 進まないのは残念 ですけど。 |
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