Western Maryland Shay修復記録

2009年07月25日
機関車の分解


 再生させるにはまず分解し、問題点を抽出した上で新たに組み立てなければなら
ない。分解経緯を詳しく書いても後ろ向きな気持ちになってしまいそうなのでかいつ
まんだ記録として残すこととする。実はマニュアルを入手したので分解時の写真はあ
まり撮っていない。

6月30日 装備部品チェック

 何となく手を付けてしまったのであるが、やり出したら止まらなくなってしまった。取
説で11ある工程単位に部品保存箱を100円ショップで購入し、この中に機械的に
放り込むことにした。部品の清掃は後でやっていくこととした。

 @ 分解は全体としてスムーズに進んだ。
 A 大きな問題は至る所を多量の瞬間接着剤で止められていることである。白濁
も目だっている。
 B 手摺は分解上必要な点のみを取り外すことにした。やはり瞬間接着剤が課題
である。

気付いた問題点。
 ・外ボイラーのエンジン逆側のインジェクター配管が省略されている。2mm径真鍮
線を購入し、黒塗装し正規な配管を実装しよう。
 ・砂撒き配管も省略されており1mm径真鍮線?で再作成する。


7月1日 台車分離及び分解

 @三基の駆動台車を車体から取り外す。
 Aテンダー台車から分解する。ヘキサネジH3X4(Fe)の筈が全体として真鍮ネジで
ある。強度的にはFeがいいのであるが、手持ちは20本程度である。このまま進める
ことにした。
 Bギアカバー取り付けが完全になされていない箇所がある。この部分はヤスリが
けが必要であるが、やらないまま作業したようである。初心者のプラモデル作成のよ
うである。
 C台車全体ギア、軸受けなど全く油気がない。

7月2日 テンダーからキャブ撤去まで
 テンダー分解
 @ガスタンクはシール剤を多量に使用し、内部にまではみ出しているために清掃
が必須である。
 A手動水圧ポンプの出力管ネジ、戻り管ネジが全て緩い。一度も動かしていない
ようである。
 B後部砂箱がポロリと外れる。取り付けの面倒な部品は接着剤で取り付けている
ようである。
 Cガスタンク及び水圧ポンプともにシール剤多用されている。ポンプには青錆が浮
いている。
 D部品撤去後擦り傷等が生じたためにテンダー水タンク内部を黒艶消しで再塗装
する。

キャブ等の撤去
 @安全弁カバーに始まり中央ランボードを外すが、至る所接着してあるのか素直
に外れない。
  何とかキャブ撤去可能のところへ持って行く。ただし手摺の接着剤が完全に除去
できないので分解できるところ迄とした。組立時に清掃することとする。
 Aランボード手摺は、更に頑丈に固着されている。とりあえずつながったままとす
る。


7月3日 本体の分解

本体から取り外す毎に組み立て工程単位に機械的に保管箱に放り込んでおくことに
する。
結果的に無事分解できたので以下は気になった点のみ記述する。

 @エンジン給排気管取り外しでは、接続ナットにたっぷりの瞬間接着剤で固めてあ
った。危うく接続部を壊した可能性大であった。更には、接続ナット内の蒸気洩れシ
ーリングを省略してあった。これでは蒸気漏れで正常には動かなかったことであろ
う。微小なドライバーで接着剤を砕いた後に二丁スパナで無事分離出来た。後日ネ
ジ山の清掃が必須である。
 Aダミー圧縮機分離、マニュアルと異なる取り付け方法である。これの配管も省略
してあるため再組立時に子細に見ることとする。
 Bボイラーを取り外す。これは素直に分離できたのであるが、外ボイラーとボイラ
ーの密閉に山のようにシール剤を使ってあり、切り出しナイフで注意深く削り落とす
やっかいな作業となった。



7月4日 エンジンエアテスト

 エンジンのみ本体に残し、エアで問題なく動作することを確認した。

 @殆ど動かした形跡がなかったので摺動部に充分マシンオイルを施した。軸受け
の注油のために微小な注油孔を設けてあるのはよく考えた設計である。
 A給気口にも充分なオイルを注入し手回しオイルを吸い込ませた。
 Bエア注入するが、最初の回転は渋かったが、次第にスムーズな回転となり前後
進とも問題なく回ることを確認した。
 Cエンジン取り外し。裏底部の二本のネジと給排気管をサブ支えとして固定されて
いるようである。


以上で全体的な分解が終了した。
ただし部品個々の清掃は、やっていないので時間を見ながら進めることになる。 こ
れを書いた7/25現在もまだ継続中である。 





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