SNCF 140C 287 製作記録

2011.10.5 定番のシリンダー組立


磨き出し
 アスターホビーのライブスチーム作成は、エンジンの弁座と弁の磨き出しから始まります。 一昔前の説明書には大変丁寧に研磨のやり方を指示していたのですが、最近は機械仕上げ精度が上がったそうで、付属の1000番紙鑢で磨くとしか指示がないのです。

クラウス作成では指示の通りにやってみたものの、仕上がりは気に入りませんでした。潤滑油混じりの蒸気の中を弁が行き来することでそのうち磨かれるからいいと云うことかも知れませんが、今一つ納得できないため旧来の方法でやることにしました。


1000番耐水紙鑢を鏡の上に置き、水を使いながら磨き上げた後に1500番と細かくして鏡面仕上げにできます。精神的な満足を得ているだけかも知れませんが、この作業が製作始まりの儀式のようなものです。上のギラギラしていた弁座が下の写真のように滑らかな面に変化しました。



この段階では殆どエンジンの各部のバリ取りと磨き出しに専念するのですけど、最近は年の功で急かず焦らず部品を眺めながらの作業が出来るようになったと思っていたのですが、作業を進めるとつい気合いが入ってガツガツ進めてしまいます。 修行がまだ足りないようです。(^0^;)



これがエンジン主要部品です。ピストンには二条のルーロン製ピストンリングを装着します。中央の曲線の溝のあるステンレス板は、スライド弁エンジンがあたかも実機と同じピストン弁であるかのように弁駆動部を見せるためのクロスポートです。 クロスポートのあるエンジンは、作業量倍増ですけど、凝っているエンジンだなと思うと自己満足するから不思議なものです。 2001年に作ったJNR9600もこの方式でした。長い空白を埋める作業に感動した記憶があります。 それからもう10年です。まさに光陰矢の如しだなぁーと絶句してしまいます。(2011.10.5)


10月4日 ヘッド装着
苦手のシール剤を使う作業に慣れるためにシリンダヘッド装着から始めたものの初回はどうしても多めに付けてしまいがちです。6本のネジを均等に締めて逆からシリンダー内を見ると結構はみ出しているので固着後除去しました。ピストン軸の出入りする後部ヘッドは除去作業不能なのでこの時の量を参考に控えめに付けることにしました。




10月5日 ピストン組込み
シリンダヘッドを組み上げたシリンダーにピストン、後部ヘッド及びクロスヘッドを取り付けました。



ところで、説明書の手順でネジを締めていくと後部ヘッドの取り付けは困難なことが分かったので締め付け順を変えることにしました。洩れはないと思うのですが、どうなるか気になる箇所です。 クロスヘッドはシリンダー軸にロックタイトを使って締め付けました。 更に進めてスライドバーとクロスヘッドを装着しようとすると一本だけスライドバー幅が0.15mm大きなものを発見したのでクロスヘッド組立を中止した。
クラウスの部品交換のために近日中にアスターホビーに出かける予定だったのでスライドバー幅についても相談することにしました。

後日交換して貰ったのですが、部品の山から幾つかサンプリングして測定するとバラツキのあることが判明しました。鋳物部品の品質確保は難しいようですね。ただし、顧客の立場で云うと継続して品質確保に頑張って欲しいと思います。 とはいえこの機関車は完売状態のようなので余計な話かも知れませんね。(^0^)





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