C622製作記録
| 8/30 親類に不幸があり密葬から戻ったのが夕方です。何となく気が重いのですけど前回の続きを始めることにしました。 ピストン棒が飛び出した中途半端な状態のエンジンをまともにする作業です。まず、弁心棒を弁室に通しながらスライド弁を組み込んでおきます。グラファイトヤーンを軸受けに巻き付けながら組み立てた前世代のライブよりも大変楽になりました。ピストン棒へのクロスヘッド取り付けは、シャフト先端のネジにロックタイトを塗って緩まないようにしました。クライマックスではこの措置をしてなかったために自然に緩んだピストンがシリンダーの前蓋に当たって運転中に突然停止するという事故に遭いました。勿論、大分解修理になってしまいました。
エンジンの仕上げに新機能のドレイン弁を取り付けます。これは、従来からのシリンダ下部から温水を排出する方法を改善し、弁室及びシリンダー前後部よりシリンダー内の通路を通し背面のドレイン弁から下部に排出する機構です。ドレイン弁はステンレスの強いバネで押さえますが、この際ネジが飛ばないように注意します。
<小判型の弁の下部からドレインが排出されます。>
これらの作業が終わった後、スライドバーとクロスヘッドを組み立てて滑らかに動くことをチェックしました。 これで研磨から始まったエンジン本体の組立は終了です。結構気を使う工程でしたが、次の山は弁調整であろうと思います。
一方、蒸気分配器の組み立ては大変簡単でした。微細な潤滑油パイプがきちんと溝にはまっていることを確認するくらいがポイントです。この装置は吸気と排気管をひとまとめにしエンジンと接続しますが、後の工程での作業が実に簡便になりそうです。ユニークな部分だと思いました。 このC622の構造は、今までにない仕掛けを随所に工夫してあり設計者の非凡さを感じさせられこれからの作業が大変楽しみです。 今日は、以上の簡単な作業で終えることにしました。(2003.8.30) |
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