米国型が私の車輌の中心です。何故そうなったのかは今までさんざん書いてきたような気がしますが、大きなきっかけの一つがカブースです。
日本にも車掌車がありましたが、貨車と見分け難い黒い箱です。その車も合理化とともに失われていつの間にか目にすることもなくなりました。 彼の地の車掌車は千差万別です。もっとも典型的な姿は屋根にキューポラという監視窓があることです。成る程これなら列車全体を見渡せます。車体の左右に張り出した監視窓のある型もあります。更に、色も様々です。おとなしい茶色があると思えば緋色やオレンジ色の派手なもの、時代を遡れば木製のいかにも古参の勇士であるという車輌もあります。車掌車一つ取り上げてもこの様なので貨車や客車全体を調べると気が遠くなるほどのバリエーションで、とても私の手に負えません。 この五目御飯のような車輌群に魅了されたのが恐らくアメリカ型鉄道にはまった一番大きな要素だったと思います。
最初に手にしたのがkadeeのmicro trainシリーズGreatNorthenのcabsooだったから更にいけません。(笑) 微細な手すりの鎖、スト−ブのT型煙突、車輪の裏の放物線状の模様、虫眼鏡で覗いても破綻しないレタリング、当時の日本製Nゲージでは求め得ない質の高さでした。そうそう、本物の自動連結器と機能も姿もそっくりのkadeeカプラーも魅力でした。 これが、bachmanや伊太利亜のリバロッシ製カブースだったら引き込まれることもなかっただろうと考えることもあります。
その後も細々とカブースは集まり続け、地味ですが眺めて楽しい車輌群になったと思っています。もっとも最近はケースの中で眠ったままでちょっぴり残念です。 銀座の天賞堂で売れ残りの一番ゲージのカブースキットを見つけたのが一年ちょっと前でした。このホームページで製作過程を書き始めたのですが、色々あって遅々として進まないので一時休載してしまいました。この文章を書いたからには再開の時期かもしれません。 が、もう一つ難問があります。製作中の保管場所です。板の状態までは場所もとらないので気にならないのですが、車体の形をなしてくるとさて大変、置く場所に困ってしまいます。完成した蒸気機関車群ですら肩身の狭い思いをしているくらいですから作りかけの貨車などは家人にとってはゴミ同然です。Nゲージでは問題にならなかったことが大ゲージでは悩みの種です。この車掌車も作る場所をどうしようと足踏みしていたのです。重巡洋艦・高雄の製作も紙であっても1mの作品ともなると置き場に困ってしまいます。この理由でいずれも着手のタイミングに躊躇しているところです。
収納問題の解決手段は、 1.短時間での工事完成。 2.目立たぬ場所を確保して製作。 3.準備・製造・後始末を毎回実施。
のいずれかです。最近は3.の手法ですが、どうしても一時保管場所に困っているところです。 「ガレージに置けば」とこともなげに云われておりますが、私にとっては宝物、家とは別の場所には置きたくありません。このこともあって所持品大処分に着手し始めたところです。がらくた市の活躍もそろそろかなと思っています。
脱線してしまい失礼いたしました。 先日の北裏鉄道ではGゲージのカブースを見せられて感心しました。実に精巧な作りで、室内の装飾、照明はもとより車体の左右に付いているマーカーまで点滅するというのです。中央のドアもちゃんと開閉できるのには驚きました。大きさの割に大変安かった中国製の赤いGNのカブースが手元にありますが、まともなのは外観のみで、からくり度では足元にも及びません。改造用に入手したのですがお手本がありません。この目的で立派なものをオークションを眺めるこの頃です。 しかしながら作りかけの木製カブースの完成が買い物をする前にやらねばならぬこととして大きく立ちはだかっています。(2005.1.30) (写真類は後日追加します。) |